先週の土曜日、横浜F・マリノスのグラウンドで行われた「サントリー×Jリーグ スポーツクリニック」を取材。
外で遊ばなくなった最近の子どもたちに、スポーツ本来の楽しさを味わってもらうためのイベントなんだけど、面白いのは、サッカーだけじゃなくラグビーやバレーボールの指導者も一緒になって教えていること。
ラグビーでは、ボールを抱えたままステップワークで相手のタックルをかわしていくわけだから、その速さ・力強さたるや、サッカーの比じゃないだろう。これを練習すればサッカーの動きにも非常に役に立つ。
バレーボールも同じく、ジャンプ力、空中での制動力など、サッカーだけでは中々身につかない能力を身につけることができる。
「サッカーの動きは、サッカーを練習すれば身につくんじゃないの?」と思うかもしれない。だけど、逆にサッカーだけでは身につかない動きを他のスポーツから取り入れることは、その選手にとって唯一無二の武器を得ることになる。
例えば鹿島の内田篤人。
子どもの頃から陸上経験者の家族に「お前の走るフォームは汚い」といわれて、きれいな走り方を教え込まれたらしい。そうやって育ったサッカー選手、内田の持ち味はスピードを生かした攻撃参加。これは決して偶然じゃない。陸上+サッカー=内田篤人だ。
つまり、子どもは色々なことに対して吸収力が高いので、一つのことだけをやらせるのではなく、多くのことを経験させて伸びシロを大きくしておくことが大事なのだ。
別にスポーツに限った考え方じゃないと思う。
たとえば勉強もキチンとやってきたサッカー選手なら、戦術の理解も早いし、メディアへの対応なども上手にこなせる。(実際、敬語も使えないようなサッカー選手が多いですから…)
勉強・スポーツ・芸術など、子どもはいろいろなことを経験しておけば、それだけ将来の可能性が広がっていくということ。子どもの頃から勉強だけ・サッカーだけ、と範囲を狭めると、ある程度進んだときに、自分の伸びシロに限界を感じるのが早くなってしまう。
そういう意味でこのスポーツクリニックは非常に興味深いものだった。
バレーボールのコーチが子どもに教えるのを横で聞いていて、試しに俺もいわれたフォームで跳んでスパイクの打ち方を練習してみた。右足から入って左足で踏み切って……。あらビックリ。体がすごくスムーズに動いて、空中でスパイクを打ちやすい跳び方になった。
きっとこういう体の動かし方を感覚的に知っておけば、空中でのボディバランス、浮き球のコントロール、ボレーシュートなど様々なシーンに役立ってくるんじゃないかと思う。
という感じで、バレーボール・ラグビー・サッカーのそれぞれを子どもたちは経験してクリニックは終了。
指導の途中、それぞれ選手やコーチ陣+ゲストの中西哲生氏、大竹奈美氏によるエキシビジョンがあった。ラグビーのタックルや、バレーボールのスパイク、サッカーのPKをそれぞれデモンストレーションしてくれて、子どもたちも大喜びしていた。
コーチもノリノリで、子どもの興味を引きつけて離さない。
「中西さんがPKを外したら、今着ているTシャツを置いていってもらいます! キーパーのお兄さんが止められなかったら、スッポンポンで帰ってもらおう!」
スッポンポンって……マジで止められなかったらどーすんの……と思ってたら、
ひとりの子どもが、
「ウチのお父さん、いつもスッポンポンだよ!」
お父さんも真っ青のカミングアウト。爆笑。
というわけで、いろいろ楽しかったイベントだった。


