「日本−サウジアラビア」戦を、思いっきりシンプルに表現すると、
2vs2サッカーと8vs8サッカーの激突。ということになる。
サウジアラビアがボールを奪って攻撃に転換するとき、人数のバランスは多くの場面で2vs2となり、日本が攻撃に転換するときは、多くの場面で8vs8となる。
カウンターサッカーと、ポゼッションサッカーが試合をすれば、こういう図式になるのは当たり前なわけですが。
この図式を、「攻撃している回数」という観点でみると、日本のほうが圧倒的に多い。ボールを長く保持しているんだから、日本が多くなるのは当然です。
でもちょっと視点を変えて、その図式を「1回の攻撃が持つゴールの可能性」という観点でみると、2vs2サッカー、つまりサウジアラビアのほうが大きいわけです。
2vs2なら、たった1人ドリブルでかわしてしまえば、2vs1になる。あとは自分にDFが寄ってきたら、味方にパスを出してシュートしてもらうだけ。つまり、1人かわすことができればもうゴールは決まったも同然なわけです。
また、広い陣地に2vs2の合計4人しかいないわけですから、1人をかわすためのドリブルを仕掛けるスペースも十分にあります。スピードのある選手にとってはやりたい放題。
ところが8vs8ではこうはいかない。1人かわしても、まだ7人も残っているのですぐに他の選手にカバーされてしまう。また、人数が多くて混んでいるので、ドリブルを仕掛けてもノッキングを起こす可能性は高い。
2vs2と8vs8では、圧倒的に2vs2のほうがゴールしやすいわけです。
つまり話を戻すと、
「攻撃の回数が多い日本と、1回の攻撃の可能性が高いサウジアラビア」。
究極的にいえば、どんなに日本がボールを回して攻めても、基本的にはお互いのゴール期待値は変わらないわけです。
今回は数学っぽい書き方にしてみましたけど、内容はすごく普通です。
「日本のボール回しの上手さ」というストロングポイントは、サウジアラビアのカウンター戦術に消されてイーブンの状態になった。
ボールを回す、というのはゲーム状況を整えるための手段であり、ゴールを決めるための手段ではない、ということ。


