マンチェスター・U vs バルセロナの2nd LEGは、
スペクタクルな試合を期待してた人も多いだろうけど、
いわゆる準決勝あたりにありがちな、お堅いゲームだった。
そういうゲームになってしまった原因は、両チームのエース、
リオネル・メッシとC・ロナウドにあったと思う。
なにせ2人とも、1vs1ならササッと抜いちゃうドリブル力の持ち主なんで、
両チームともそこをいかにつぶすか。そこに主眼を置いていた。
メッシの場合は、右サイドでボールを持って、
中央と縦の2つの選択肢を持って仕掛けるのがドリブルのパターン。
でも、マンUの2,3人の選手が前から横から後ろから挟み込み、ドリブルコースを全てふさいでボールを奪っちゃう。
さすがのメッシも四方八方から囲まれたらたまらない。何度もボールを取られてしまった。
C・ロナウドも、メッシと似た感じ。
ボールを持ちそうになると、相手はすでに取り囲む陣形に移っているので、自由にプレーできない。
これが何というか、数年前に読売ジャイアンツの試合で見た、「松井秀喜シフト」を思い起こさせた。
松井が左バッターボックスに入るときって、思いっきり引っ張ってくるって分かってるから、
守備側がみ〜んなライト方向に極端に寄るんだよね。
それと同じで、メッシやC・ロナウドがボールを持つと、
「メッシシフト」「C・ロナウドシフト」に移り、2人の得意なドリブルコースをサッとふさがれる。
ただしそうなると、メッシ対策に追われるスコールズやらキャリックが攻め上がる回数も激減する。つまり、メッシやC・ロナウドだけでなく、他の選手の良さも消えてくる。
スコールズは試合を決めるスーパーゴールを奪ったけど、攻撃に有効に絡めたのは、そのワンチャンスくらいだったし。
ピッチ上の22人の動きが、メッシとC・ロナウドを中心に回っていたのは間違いなかった。
4−4−2もへったくれもない。
あるのはメッシシフトか、C・ロナウドシフトか。それだけ……といっては言い過ぎだけど、それくらいの衝撃があった。
サッカーは基本的に組織ありきのスポーツだから、
ここまで個人が、組織全体のあり方を左右するのは珍しい。
まぎれもなく、この2人はスーパースターなんだろうなあ。
たぶん、どんなにサッカーを知らない人が見たとしても気づくと思う。それくらいの輝きがある。
退屈なつぶし合いのゲームを見ながら、
今回はそんなところを楽しみました。


