アジアユース選手権
決勝トーナメント
U-19日本代表 vs U-19サウジアラビア代表
2−1
日本は前半にFW河原のゴールで先制したあと、リスクを考慮してやや消極的になり、ジリ貧の展開でPKを献上してしまった。これをサウジに決められて1−1の同点。
延長戦かと思われた後半41分、MF柏木のシュートがこぼれたところを途中出場のFW青木が左足で決めて競り勝った。
日本は、来年カナダで行われる「U-20FIFAワールドカップ2007」の切符を手にした。
若きサッカー選手たちは喜びを爆発させ、感極まって号泣する選手もいた。
試合の入り方は最高だった。全員が良く動いてパスがつながり、判断も早い。
右サイドバック内田の素晴らしいオーバーラップからの早くて低いクロス。マンマークに付かれたMF柏木は、サイドに流れてボールを受ける回数が増え、マンマークにも巧く対応していたと思う。さらに前線の河原はキレのいい動きで、チャンスメーク・得点とチームを引っ張る活躍を見せた。
課題を言えば、イラン戦同様に先取点を取ったあとの戦い方だ。
せっかくボールを奪っても、余裕なく前に蹴りだすシーンが目立ち、DFラインが全く上がれないので押し込まれる展開が続いてしまった。PKは不運だったが、サウジのシュートが3本クロスバーを叩いたことを考えれば、逆に幸運は日本に向いていたのだろう。
ゲームコントロールの巧みさには欠けるものの、このチームには将来性を感じさせる選手が非常に多かった。今回はベンチ要因に甘んじたが、中京高の伊藤翔も同様だ。
以下は各選手のコメントで、僕の印象に残ったもの。
青木(ジェフ千葉)
「入った瞬間、みんなとまだサッカーができると思ってベンチに走った。」
福元(大分トリニータ)
「この試合は、立ち上がりからいい入り方をした。点を取ってから消極的になり、リスクを意識し過ぎてしまった。」
内田(鹿島アントラーズ)
「失点した後に弱さが出るのがこのチームの課題だったので、直そうと思って意識してやってきた。続けて失点しなかったのは成長した部分。」
柏木(サンフレッチェ広島)
「マンマークで来られて、嫌でしたね。ずっと付いてきたからやりにくかった。前の試合を見て自分が危ない選手だと思って付けてきたんだと思う。そういう意味ではやりがいがある。」
河原(アルビレックス新潟)
「勝った時、久しぶりに泣いちゃいました(笑)。厳しい時間が長く続いた試合だったと思う。だけど、不運なPKを除いて負けてはいなかった。ディフェンス陣の粘りに感謝している」
選手たちの言葉はすべて、彼らがこの大会で大きく成長していることを表している。
梅崎(大分トリニータ)
「こういう大会じゃないと、こんなにしびれる試合は経験できない。勝って成長していきたい」
このサウジアラビアとのWユース出場権をかけた戦い。
この真剣勝負の1試合は、彼らのサッカー人生の中でも大きな1ページになったのではないだろうか。
たとえ世界有数のビッグクラブ、バルセロナ・チェルシー・レアルマドリードと練習試合をしても、これほどの成長は出来るものではない。
結果のみを求める公式戦だからこそ、得られるものがある。


