アメリカでの失意の敗戦から1日−。
世界レベルをまざまざと見せつけられ、圧倒的な敗北の前に自信もズタボロのジーコジャパン・・・と思いきや。
なんと米国戦直後にキャプテンが取った行動は、"緊急補修会談"だった。DFの中澤・田中、MFの小野や福西らと共に積極的に修正点を話し合ったと言う。内容にはガッカリさせられたものの、このポジティブな姿勢がなんとも頼もしいではないか。
具体的には、
素早く激しいプレスに押し込まれてパスミスを連発した内容を反省し、「ボールを回すところは回すけど、早めに前に入れるところは蹴る」と、意識の統一を図ったらしい。
内容は自分の指摘点と全く同じだった。幅広い選択肢を持つことで、相手のプレスに狙いを絞らせないようにする。これは重要なことだ。
彼らをこういったポジティブな行動に動かした原因の一つは、アメリカ戦の後半に日本が2点を奪い返したことにある。確かに遅すぎた反撃だったのかもしれない。しかし3−0で終わっていたのと、3−2まで喰らいつくことは、同じ負けでも天と地ほどの差がある。"勝てる可能性があった"と自分を信じることができる。
そういった意味でも、「巻・中澤」のゴールは本当に大きな得点だった。
そして最も忘れてはならないこと。
このポジティブな会談を発起したキャプテン、宮本の存在だ。
宮本恒靖は、スポーツ選手として非常に模範的な優等生だ。常にまわりに気を配り、キャプテンとしてチームをまとめていく。中田英がチームが孤立するときにも、積極的に彼と話そうとしたのも宮本だ。
さらに驚くべきは宮本にとって、そういった行動が少しもストレスになっていないことだ。ある雑誌にインタビューで読んだが、宮本はガンバにいるときも、日本代表にいるときも、そして自分の家に帰ったときでさえ心配りは全く変わらないという。外面は模範生だが、家に帰れば威張り散らすなんてタイプの人間もいるが、彼に関しては全く当てはまらない。キャプテンらしく振舞うことが、自分の中で当たり前になっているのだ。
まさに「24時間、宮本キャプテン」。
小野伸二のボールテクニックも天性の才能ならば、
宮本のキャプテンシーもまた、天から授かったジーコジャパンの心臓なのである。


